こんにちは、UKです。
ゴールデンウィーク行くところもやることもなく、テレビとパソコンで時間を潰しています。
さて、今回はFUNDINNOの新規案件情報ご紹介です。
投資先は『ブルーオーシャン研究所』。日本の海洋調査に掛かるコスト削減を目指し、GPSを搭載したロボット型のブイを開発している企業です。
このブイの観測データとAIを組み合わせて海洋産業に有益な情報を提供することを目的としています。
ニッチな分野ですが、海洋産業の発展に貢献が期待できます。
Contents
FUNDINNO案件情報をおさらい
まずは案件情報をざっくりおさらいしておきます。
案件概要
投資先 | 株式会社ブルーオーシャン研究所 |
資本金 |
300万円(資本準備金含む) |
分野 | 海洋観測、ロボット |
募集開始日 | 2020年5月13日(水) 19:30~ |
目標募集額 | 12,800,000円 |
上限応募額 | 30,000,000円 |
IPO予定時期 | 2026年4月以降 |
株主優待 | なし |
特記事項 | 日本政府の「みちびき準天頂衛星」を活用/ 特許申請済 |
“日本政府の「みちびき準天頂衛星」を活用”に注目です。この衛星システムは内閣府が所管しているようです。海洋産業は国の政策に絡むことが多そうなイメージなので、事業に対して助成金や補助金が期待できるのではと思いました。
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時価総額
FUNDINNO調達前(プレバリュエーション):1億7,400万円
FUNDINNO調達後(ポストバリュエーション):1億8680万円~2億400万円
プロダクト・サービス
海洋データ観測用の小型漂流ブイ『みちびき海象ブイ』を開発しています。政府が運用する衛星”みちびき”のGPS信号を使ってブイがデータを計測し、それをAIで分析して波の高さや潮の流れを算出することができます。
今後はみちびき海象ブイをより進化させた『エディグライダー』の開発を進めていく予定です。
ビジネスモデルとしては、機器の販売モデルと計測データのサブスクリプションモデルの2本立てとなっています。
案件詳細や具体的な将来の事業推移予測は投資家限定の開示情報となっています。
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出資中のベンチャーキャピタル(VC)はいるか
まだどこのVCからも出資は受けていないようです。FUNDINNOの案件概要にも記載がなく、ネット上でもそのような情報は見当たりませんでした。
IPOできたらどのくらいリターンが期待できるか
2019年のマザーズIPOでの実績をもとに超ざっくりですが、算出してみました。
将来のリターン規模:投資金額の14倍~86倍
算出式は下記の通りです。
- 30億円÷2億400万円=約14.7
- 133億円÷2億400万円=約86.7
2019年のマザーズ新規上場企業の初値時価総額の最低ランクは30億円未満、全体の中央値が133億円でした。この実績をベースに上記の想定リターンを計算しています。
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投資を検討する上で気になった点
期待できそうに感じたこと
競合が少なく新規参集が難しそう
海洋データ観測と聞くとニッチな産業で公的な要素も強そうなイメージです。海洋に関する知見に加えて官民へのコネそのため、あまり競合が多くないようにも思いました。ちなみにGoogle検索したところ、日立造船で大型の漂流型ブイがありました。
政策に絡んだ事業展開ができそう
海洋政策やGPS活用政策的なものに絡んだ事業となる可能性があると思います。特に津波対策や船舶の安全面を向上させる上で大きな貢献となるかもしれません。法令面での後押しや補助金も期待できそうです。
不安を感じたこと
従業員数
FUNDINNOでは代表と技術顧問の2名が紹介されていますが、公式Webサイトでは従業員1名となっていました。実態はわかりませんが、この先どうしていくつもりなのか気になります。
営業・マーケティング戦略が不明
既に今年の9月から国内のキャリアメーカーへの本格導入も予定されており、初年度から多くの受注が見込まれております。
FUNDINNOに上記の記載があり、ニーズはありそうなのはわかりました。ただ、その後の展開や販売の拡大についてもう少し具体的に知りたいです。サブスクで売るのはいいと思いますが、お客がデータをどう活用して何ができるのか。
漂流ブイの耐久性に関する言及がない
GPS信号の受信や観測データの正確性については実証実験を行っていたと記載ありますが、耐久性に関する話はでてきていません。海で漂流という過酷な環境で使うものなので耐久性も事業成功を左右する大きなポイントになると思います。
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所感
ニッチな領域で競合も少なくある程度実績が出れば、拡大していきそうに感じます。ただ、ワンマンな形になっているのでマンパワー的にも営業面が気になります。
緊急事態宣言も延長される見通しとなり、今後経済が大幅に後退していく中でエンジェル投資家からどの程度出資があつまるのか注目しています。


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